あなたのご家族に思い当たることはありませんか

  • 食事中によくむせる
  • 水分でむせる(みそ汁を避ける)
  • 食事だけでなく唾液も飲めない
  • 水分は飲めるが固形物は飲みこめない
  • 飲み込むのに苦労することがある
  • 飲み込んだ後も、口の中に食物が残っている
  • 口をすすぐと食べかすが多い
  • 固いものがかみにくくなった
  • 口が閉じず食事が口から出てしまう
  • いつまでも口に溜めている
  • 食事の後、がらがら声になる
  • 声がかすれる、一息で出せる音が短い
  • 食べる量が減った
  • 体重の減少が気になる。(1ヶ月で5%以上、半年で10%以上)
  • よく咳をする(夜間、咳込むことがある

これらが続くと、検査の結果誤嚥リスクが高いから口から食べることを禁止される可能性が高くなります。


飲み込みにくくなる主な原因

  • サルコペニア(加齢などが原因で筋肉量が減少したり筋力が低下したりすること)
  • 舌で押しつぶしたり、かみくだく力が衰える
  • 唾液が少なくなったり、粘りが多くなる
  • 飲み込むタイミングが遅れる
  • のどぼとけの位置が下がる
  • 注意力や集中力の低下
  • 薬による副作用

座位や背中を倒した姿勢でむせが起こる理由

座位や背中を倒した姿勢では

  1. 重力によって食べ物や唾液が下に移動し、肺の入口に溜まる
  2. 嚥下反射が起こらなければ、気管に入りむせが起こる。
  3. むせても気管から出なければ、肺に入り誤嚥する。



次の症状の場合 真横の姿勢(完全側臥位)に変えると食べられる方が多くいます

あきらめていませんか。あなたのご家族も口から食べられるかもしれません。

  • 食事中によくむせ
  • 水分でむせる(みそ汁を避ける)
  • 食事中だけでなくてもむせる、唾液でもむせる
  • 飲み込むのに苦労することがある
  • 飲み込んだ後も、口の中に食物が残っている
  • 口をすすぐと食べかすが多い
  • 口が閉じず食事が口から出てしまう
  • いつまでも口に溜めている
  • 食事の後、がらがら声になる
  • 声がかすれる、一息で出せる音が短い

 

完全側臥位とは

福村直毅医師は、2007年に鶴岡協立リハビリテーション病院在職中に完全側臥位法を発見し、治療に導入し鶴岡市では肺炎死亡率が低下しました。2015年に健和会病院に移り、長野県飯田地区を中心に最新の嚥下治療が全国に広がっています。

重度の嚥下障害者にとって

飲み込むまで誤嚥しない安全なところに食物をためておくことは重要です。

 

社会医療法人健和会 健和会病院 総合リハビリテーションセンター長 福村直毅医師
社会医療法人健和会 健和会病院 総合リハビリテーションセンター長 福村直毅医師


完全側臥位の姿勢
完全側臥位の姿勢

完全側臥位は、横向きになりベッド面に対して、両肩を結んだ線が垂直になる姿勢です。この姿勢では、左右どちらかの首の側面が真下になり、口から食道までの食材の流れを、重力を利用し首の側面に流すことができ、

 飲食物が気管に入らないので、食事中に誤嚥しにくくなります。

ふたこぶラックンの使用
ふたこぶラックンの使用

姿勢保持ポイント

・首の側面が真下に保持できるようにすること。

   ・背中側へは崩れさせない。

   ・肩のラインと骨盤が垂直に保てるように整える。

   ・枕は顔を上向きにした状態を保てるようにする


姿勢調整方法

1.完全側臥位の姿勢調整方法 完全側臥位支援クッション(ピタットくん90ワイド)の調整

 3分36秒

ベッド上で、仰向けから完全側臥位にするときの注意点を説明しています。

  • 膝の立て方
  • 腰の引き方
  • 腕の位置
  • 足の位置 など患者さんと介助者の負担が少なくなる方法を丁寧に説明しています。
  • 完全側臥位クッション(ピタットくん90ワイド)の調整方法を説明しています。

体験談

完全側臥位で253日ぶりに口から食べる事ができたT様の体験談です。

「食べられる幸せをかみしめて」

平成30年7月15日

 

「かぼちゃをペーストにしたものを父に食べてもらえました♪

福村先生から少量でカロリーを取る工夫として、オイルでカロリーアップしたら良いと教えていただいたのでココナッツオイルを加えました。

父の好きなハチミツも加えました。

 

とろみ剤を加えて父にとってちょうどいいとろみ加減にしました。

大きな口を開けて「おいしい、おいしい」と言って食べてくれました。

こんなふうにまた、自分の手で一から作ったものを食べてもらえる日がくるなんて…本当にうれしくて感激です☆

 

父が病気になってからは特に、食事を大切に考えて、母と私で手作りで作ったものを父に食べてもらっていました。

愛情込めて作ったものは心身を満たし元気にしてくれるからです。

父は食欲も旺盛で私達が作る食事をいつもおいしいと食べてくれました。

 

ですが、入院したその日から絶飲食となり、食べたいのに食べられない月日…どんなにか辛かったことかと思います。

 

253日ぶりのかぼちゃの味を父はかみしめるように味わいました。

入院前の食事と同じようなものを食べることができるようになったことに喜びもひとしおです。

まだそんなにたくさんお口から食べられないので経鼻経管栄養との併用ですが、お口から食べることできっと力がついてくると信じて、今は少しでも食べられたら共に喜んでいます。

 

ふたこぶラックンとピタットくん90ワイドを使って完全側臥位にして食べています。

父は首の反り返りが強いのですが、ふたこぶラックンはちゃんと支えてくれるのでとても楽そうですし、ピタットくん90も完全側臥位を保つのにとても役に立ちます。

病院ではあんなにも食べるのはリスクがあるから無理と言われ続けてきましたが、むせることなく上手にゴックンして食べることができます。

この長く苦しい道のりを思うと、がんばってきた父の努力が報われて本当に良かったと胸に喜びが溢れてきます。

 

父が決して特別なのではなく、完全側臥位にすることで口から食べられる喜びを取り戻せる方がたくさんいらっしゃるんじゃないかと父を見ていて思います。

 

食べたいのに食べられないという苦しみの中にいらっしゃる方が、たとえ一口でも口にすることができた時に、その一口がどれほど大きな喜びとなってその方の命を潤してくれることでしょう。

そして私たちにも、それはそれは大きな喜びをもたらしてくれます。 

 

お口から食べる喜びをみんなで分かち合えるそんな世界となりますように☆」



口から食べ続けるためのサポート商品


重度の嚥下障害者にとって

飲み込むまで誤嚥しない安全なところに食物をためておくことは重要です。

そのために考えられた枕が「ふたこぶラックン」です。

頭頚部の高さや傾きを調整し、食事中安定させ疲れないで食べられるように考えられました。

ふたこぶラックンは、福村直毅医師監修のもと福村弘子摂食・嚥下障害看護認定看護師と開発いたしました。


使用例

 後頭部から頬にかけて三角形と長方形のビーズ枕が支えます。

三角形と長方形枕の下にタオルを巻き込む。タオルに頭の重みがかかることで2つの枕を引き寄せ、頭部が固定します。


ふたこぶラックンの使い方 2m45s


ふたこぶラックン・ピタットくん90ワイド・回復体位クッションには、【完全側臥位法実施支援動画】DVDを付属にしています。

収録内容

1.完全側臥位姿勢調整(ピタットくん90ワイド) 3m35s

2.完全側臥位食事介助 3m5

.完全側臥位自力摂取 2m54s

4.完全側臥位頚部回旋(ふたこぶラックン)2m45s

5.前傾座位姿勢調整(ラーメンをすする姿勢) 5m9s

6.回復体位調整(唾液誤嚥予防姿勢) 3m3s

7.唾液誤嚥について 34s

8.唾液の色について    2m12s

9.ふたこぶラックンの使い方    3m50s

10.ピタットくん90ワイドの使い方 1m26s

11.回復体位クッションの使い方 3m15s

 

監修 社会医療法人健和会 健和会病院

   摂食・嚥下障害看護認定看護師 

福村弘子看護師

監修 社会医療法人健和会 健和会病院

総合リハビリテーションセンター長

 

   福村直毅医師

制作:(株)甲南医療器研究所 前田悟

● ふたこぶラックンの取扱について

 

■サイズ:

36cm50cm

(コブの間のサイズはバンドで調整できます。)

20cm

高さ(小さいコブ)9cm(高いコブ)20cm

■材質:

枕側地 ポリエステル100%

中材  ポリエチレン

タオル ポリエステル85%、ナイロン15

■洗濯方法:

枕本体は洗濯可能、次亜塩素酸消毒可能。

枕は、洗濯ネットに入れて洗濯してください。

乾燥は、日陰干しにして下さい。

 

【タオル】

・ネットを使用し、40℃の水で弱水流にて洗濯してください。

・漂白剤は使用できません。

・日陰干しで乾かしてください。アイロン掛けはできません。

■使用上の注意:

・火気に近づけないでください。

・長時間汗や水にぬれたり、浸けたままにしますと他のものに色移りすることがありますのでご注意ください。

・洗濯の際、色落ちすることがありますので他のものとのお洗濯はお避けください。

・本来の用途以外には使用しないでください。

 

※本姿勢の効果は、嚥下造影検査下で医師が判定することが望ましいです。

 

また、上記の姿勢を調整しても、必ずしも誤嚥しないわけではございません。