集中治療室等(ICU,HCU)では なぜシムス位
人工呼吸管理中の酸素効率が有利なことから、腹臥位が推奨されていますが、皮膚の発赤、顔面の浮腫、酸素消費量増大などの合併症が報告されています。また、気管挿入中であったり、動脈ライン、中心静脈ライン、ドレーンの挿入や薬剤投与中であったり腹臥位に伴うリスクがあります。
さらに、上記環境下でのポジショニングは繊細に実施しなければならなく、姿勢調整におけるマンパワーを考えると前傾側臥位が有利だと言われています。
前傾側臥位(シムス位)が増えています。
そこで、腹臥位と側臥位の中間になる前傾側臥位を行う頻度が増えています。シムス位ピローは、人工呼吸器装着時の姿勢管理を容易にする目的で呼吸理学療法のスペシャリストと共同開発し、以下の特徴があります。
・上腕から下肢まで一体化したクッション。
・クッションが身体から離れない自重シート。
・大粒ビーズがフィットし体幹を安定させる。
・クッションを押さえて、高さ調整ができる。
・体位調整のしやすさ
・クッション数の減少
・圧迫痕が生じない
・次亜塩素酸消毒できる。
ICU(Intensive Care Unit)10床、 HCU(High Care Unit) 10床を有する 高度救命救急センターで、人工呼吸器を使用している患者様に、シムス位ピローを3か月使用していただきました。
体位調整を行った看護師27名に、
【体幹の安定性】 【簡便性】 【従来の方法と比較して】 【側臥位用クッションとして使用されたか】 のアンケートに協力していただきました。使用感についてのコメントを使用後の声としていただきました。
体幹の安定性について
簡便性について
従来の方法と比較して
側臥位用クッションとして使用されましたか
上記アンケート結果を円グラフにしました。
現在使用しているクッションとシムス位ピローを比べて、
良い点
l ずれなかった
l クッションをたくさん用いなくてもよい
l ずれにくい
l 滑りにくかった
l 長さがちょうどよかった
l すべりにくい、固さがしっかりしている
l フィットしやすい
l 高さがある、体重でへたりにくい
悪い点
l 長さが短いので下肢までいかない
l 高さが高い
l 少し固めで、足はもう一つ別クッションが必要
l 特になし
シムス位ピローを側臥位で使用した患者
l JCSⅢ群
l 体位変換の必要な患者
l 体位ドレナージでなくても使用した
l 無気肺のある患者
l 自己による除圧困難な患者
● 他施設でのシムス位ピロー使用感想
アンケート結果より、長さを1400mmに変更いたしました。
シムス位ピローは、長さが1400mmあり、シムス位姿勢に必要な上腕・胸部・腰部・下肢を支えることができます。
腋の下等の隙間が気になるところは、バスタオル等で埋めてください。
身長の高い方などは、足にクッション等を入れてください。
流動しにくい直径4~6mmの大粒ビーズを使用することにより体幹が安定しています。
自重シート(巾300mm長さ1400mmの生地部分)に体の一部が乗ると体幹が動いても、クッション部分が自重により押さえつけられるため、クッション自体が動きにくくなります。
自重シートをベッド中央に置く。
自重シートの半分ぐらいに身体がかかるように、仰向けにしてください。
肩と腰を持ち身体をクッション側に引き寄せ、シムス姿勢を調整する。
タオルなどをクッションとマットレスの間に差し込みと高さを調整できます。
クッション部を押しながら、ビーズを移動させると、高さが下がります。
クッションと身体の隙間が気になるときは、バスタオル等で埋めてください。
自重シートをベッド中央に置く。
自重シートの半分ぐらいを体の下に入れておく。
体をクッション側に引き寄せ、身体の曲線に沿ってクッション部をそわす。クッションの当て方により、60~90度の傾斜を変えれます。
前傾側臥位(シムス姿勢)で口元を下向きにすることで唾液は、喉に送り込まれずに口から出ます。その時にタオルを口元に置いてください。
サ イ ズ |
巾クッション部300mm / 自重シート300×長さ1400×高さ150mm |
材 質 外袋 |
布帛(ポリエステル100%)、ニット( ポリエステル100%) |
材 質 中材 |
メッシュ( ポリエステル100%)、ビーズ(ポリスチレン、ポリエチレン重合体) |
重 量 | 約1000g |
外袋の材質 布帛:ポリエステル100% ニット:ポリエステル100%
中材の材質 ニット:ポリエステル100% 中材:ポリエチレン・ポリスチレン重合体
外袋は、洗濯用ネットに入れて業務用洗濯機で洗えます
中材は、ぬるま湯で手洗い。
外袋の材質 布帛:ポリエステル100% ニット:ポリエステル100%
中材の材質 ニット:ポリエステル100% 中材:ポリエチレン・ポリスチレン重合体
外袋は、2通りの消毒ができます。
1.熱水消毒可能:80℃10分間の熱水洗濯機が使用可能
2.洗浄後、0.02~0.1%次亜塩素酸ナトリウム液に5~ 30 分浸漬して消毒し、すすぎ、乾燥。
中材は、洗浄後、0.02~0.1%次亜塩素酸ナトリウム液に5~ 30 分浸漬して消毒し、すすぎ、日陰干し。
注意事項
集中治療室でシムス位ピローと一緒に使用できる90度側臥位クッションと側臥位枕です。
どれも洗濯消毒可能です。
側臥位(30・45・60・90度や前傾側臥位など)の頭頸部を安楽に保つことを目的にした枕です。330×380×150 mm
●材質:側地/綿100%、詰め物/パイプビーズ(ポリプロピレン)
●滅菌・消毒方法:オートクレーブ可(120℃)、熱水消毒可(80度・10分)、次亜塩素酸消毒可
●洗濯方法:洗濯可(弱流)/脱水可/乾燥可(40℃・ネット使用(低速回転))
シムス位ピロー、ピタットくん90ワイド、側臥位枕のセットです。
口から食べることは、人生の大きな喜びの一つです。
しかし、病気や加齢によって、その喜びを諦めざるを得ない方もいらっしゃいます。
私たちは、そのような方々にも、最期まで口から食べることを諦めてほしくないという強い想いを持っています。
そこで、口から食べるのが難しい方、または医師から口から食べることを禁止されている方でも、完全側臥位という体位で食べられる可能性があることをお伝えするために、7回にわたるメール配信とZoomサポートをご用意しました。
このメール講座では、完全側臥位のメカニズムから、有効な症状や障害、そして私たちの想いまで、幅広くお伝えします。
ぜひ最後までお読みいただき、Zoomサポートにお申込みください。
メール配信スケジュールと内容
【『最期まで口から食べ続けるサポート』の全体像】
7回に渡る「最期まで口から食べ続けるサポート」の全体像です!必ず全部目を通してください。
そして、口から食べる希望を諦めないでください
1回目:もう口から食べることを諦めますか?~嚥下障害と完全側臥位の可能性~
2回目:なぜ完全側臥位だと食べられるのか?~透明喉モデルで見る嚥下のメカニズム~
3回目:もしかしたら、家族も食べられる?~食事中の症状から見えてくる可能性~
4回目:「うちの家族はもう無理…」そう思わないでください ~病気や障害に関係ない完全側臥位の可能性~
5回目:どこで過ごしているかで変わる?~環境と完全側臥位の可能性~
6回目:諦めないでください!~完全側臥位法にかける私たちの想い~
7回目:もう一人で悩まないでください~Zoomで完全側臥位での食事介助を徹底サポート!~
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