最も誤嚥しにくい姿勢 完全側臥位

完全側臥位をとった時、なぜ誤嚥しにくいのか。

それは、人体構造に関係しています。

空気の流れと食物の通り道はのどで交差し、飲み込む動作には、いくつもの弁や筋肉がかかわる複雑な運動をしています。

 

完全側臥位になると、気管の入り口(声門)から離れた場所に座位やリクライニングの場合より多くの飲食物が貯めれる空間があります。

 

完全側臥位の効果には以下のことがあります。

  • 唾液誤嚥の予防になる方もおられます。
  • 夜間のむせや咳き込みが軽減される方もおられます。
  • 麻痺の残る側を下にして、麻痺のない腕を上にして自力で食べることができる方もおられます。
  • 腫瘍などがあっても、食物が通りやすい側を下にすれば、食べられる方もおられます。

残留物を取り除くフィニッシュ嚥下について

完全側臥位法を実施するにあたって、食後に必ずフィニッシュ嚥下をして下さい。
気管の入り口周辺に貯まっている食材を水やとろみ水など誤嚥リスクの少ないもので食道へ流し込むことをフィニッシュ嚥下と呼んでいます。
フィニッシュ嚥下をなぜするのか福村先生がブログで解説されています。内容は下記の通りです。

完全側臥位法を導入する時の質問で
「フィニッシュ嚥下で水分を飲み込むときに誤嚥しないか不安です。」と質問されます。
フィニッシュ嚥下は、心配されているとおり残留した水分は誤嚥される可能性があります。
ではなぜわざわざフィニッシュ嚥下をするのか?

はじめに知るべきは、嚥下反射は再現性が高く、咽頭収縮が弱いところは常に何かが残りうるということです。
ヒトは常に唾液や鼻汁を咽頭に流し込んでいます。つまり収縮不良部分に唾液や鼻汁が常に残留していることに対してどうするか、ということです。
場合分けをしましょう。

① 何も食べていない場合・・・鼻汁、唾液による汚染
② 食べた場合・・・食材
③ フィニッシュ嚥下した場合・・・とろみ水

なにも残留していない、という選択肢がありません。この①から③で何を選びますか、という問いになるのです。
完全側臥位法以外でも、食材の残留があり取り除くためにフィニッシュ嚥下を行っています。
一 般に、咽頭残留除去として行われている方法にゼラチンスライス摂取法があります。ゼラチンスライスの摂取は、嚥下反射惹起が遅れる方では誤嚥リスクが高く なりますのでご注意ください。また食道入口部開大不全が強い方の場合はつよいとろみ水で残留が増加しますので、症状に合わせてとろみ水、水、ゼラチンを使 い分ける必要があります。症例数が多いのは嚥下反射惹起遅延を主体とした偽性球麻痺ですので、特殊な環境、例えば頭頸部外科病棟などを除けばとろみ水を使 うことが多くなるでしょう。
          

完全側臥位法の適応例

福村先生のブログ 「楽に食べよう~完全側臥位法のすすめ」より、紹介しています。

詳しくは、こちらをクリックしてください。

 

  • 食物の咽頭残留(いんとうざんりゅう)がある場合

   飲み込んだつもりでも実際は、気管の入り口周辺に残っており、食事中や食後

   に誤嚥する危険性がある。

  • 嚥下反射惹起遅延(えんげはんしゃじゃっきちえん)

   ごっくんという飲み込む動作は、刺激による反射で起こります。安全に食物を貯め

   て刺激を誘発させることが完全側臥位では期待できます。食物がなかなか飲み込

   めない方に、「はい飲み込んで」と言っても反射が起こらない限り飲み込めません

  • 一側嚥下(いっそくえんげ)の代わり

   ベッドをリクライニング角度30度におこし、麻痺のない側を下にした状態で横向き

   になり、頭をベッドと反対側にひねる姿勢です。大変疲れる姿勢であり、再現性が

   難しい姿勢です。

       一側嚥下例
       一側嚥下例
         一側嚥下例
         一側嚥下例

完全側臥位支援クッション


完全側臥位は最も誤嚥しにくい姿勢ですが、体幹が後方に倒れていくと誤嚥リスクが高まります。

完全側臥位支援クッションの目的は、体幹が後ろへ倒れていくのを防ぐことです。 

ピタットくん90ワイドは伸びる生地と伸びない生地でできています。体幹が後方へ崩れるとクッション部分に圧力がかかり伸びない生地が背中側に巻き付くようになり、体幹が後方へ崩れるのを防いでくれます。

 

推薦文

「姿勢で治る嚥下障害」

日本は世界一肺炎死や窒息死が多い国です。肺炎や窒息の原因として注目されているのが飲 み込みの失敗を招く「嚥下(えんげ)障害」です。日本では嚥下障害を治せるか、管理できるかで治療成績が左右されます。嚥下障害治療において姿勢の管理は もっとも基本となる手技です。とくに重度の嚥下障害がある場合は食事時にも横になって過ごす必要があります。その方法は「完全側臥位法」といいます。完全 側臥位法は寝ているうちにツバが肺に入ってしまうこと(唾液誤嚥)の予防にも適しており肺炎治療にも応用ができます。
しっかりと姿 勢をとって、さらに保っているためには専門的な知識や指導が必要です。ピタットくん90ワイドは初めての人でも完全側臥位姿勢を作るのに役立ちます。姿勢が崩れ にくいので安全な食事や唾液誤嚥の予防が可能です。ピタットくん90ワイドがどこでも効果的な嚥下障害治療を始められるように手助けしてくれるでしょう。
                 健和会病院  福村直毅

ピタットくん90


 

福村直毅先生が考案した完全側臥位法は、重度嚥下障害者の経口摂取法として近年注目を浴びています。

完全側臥位法の参考文献はここをクリック。

 

福村直毅先生が完全側臥位法の基本から、応用までを

ブログ 「楽に食べよう~完全側臥位法のすすめ」で情報発信しています。


完全側臥位姿勢とは

ピタットくん90ワイドは、90度側臥位を背中から支えるクッションです。

クッション部とつながったシートを身体の下に敷くことにより、クッションがずれません。

ピタットくん90ワイドを作るにあたり、形状および使い方を福村直毅先生に指導していただきました。

中度~重度嚥下障害者に対する完全側臥位法のポジショニング

咽頭側壁を下にするため肩のラインを重力方向に合わせる。姿勢を安定させるため背を丸め、股関節を曲げる。上になった足を前に出し腰を立てる。下になった肩を守るため下になった腕を前に出す。

肩のラインが重力方向に合っている。(90度側臥位)

完全側臥位の基本姿勢


食事中の姿勢

完全側臥位は、リラックスした姿勢で頭頸部も安定しています。 脳卒中後遺症で麻痺がある方でも、自分で食事がとれる場合があり、自立して食べられることから自尊心もたもたれます。
    自分で食事がとれる完全側臥位

完全側臥位は、リラックスした姿勢で頭頸部も安定しています。

脳卒中後遺症で麻痺がある方でも、自分で食事がとれる場合があり、自立して食べられることから自尊心もたもたれます。

 

 



ピタットくん90ワイドの名称とサイズ

 

ピタットくん90ワイド仕様

サ   イ   ズ

巾クッション部350mm / 自重シート250×長さ700×高さ150mm

 材       質

布帛(ポリエステル100%)、ニット( ポリエステル100%)  

ビーズクッション(ポリスチレン、ポリエチレン重合体)

重              量 約800g

 お手入れ方法

・唾液、嘔吐、頭髪、薬剤などが生地に付着し、不衛生になった場合、洗濯と消毒ができます。

・ピタットくん90は、0.1%次亜塩素酸消毒対応の生地・発泡ビーズを使用しています。

・洗濯はぬるま湯で、手洗い後、脱水して下さい。乾燥機を避けて(耐熱75度)日陰干しして下さい。

ピタットくん90ワイドの設定方法

自分では身体を動かしにくい方

自重シートをニット側に折り曲げる。

折り目を背面とベッドの境にセットする。

自重シートとクッションの間に手を入れて、患者の体の下に手とともに自重シートを敷きこむ。

身体が安定するように、自重シート及びクッションを調整する。

自分で身体を動かせる方



シートとクッションの境目をベッドの真ん中に置く。



シートとクッションの境目に身体がくるように体を動かし調整する。


 

 

使用例

1.中度~重度嚥下障害者の完全側臥位法

2.唾液誤嚥の予防に

3.健側傾斜姿勢の背当てに

4.誤嚥リスクの高い方の口腔ケア

5.摘便時の側臥位

6.排泄介助の側臥位

7.床ずれ(仙骨)の体位交換

8.内視鏡検査・超音波検査などの背当てクッション

9.側臥位を安定させたい場面

 

 


ピタットくん90ワイドのリクライニング位での使用例

ベッド上でリクライニング角度を付けた状態でも、側臥位が安定します。

身体の下にシートがあるため、リクライニング車いすでもクッションは、ずれません。

VF検査(嚥下造影検査)でも使用できます。


診察室では、超音波検査や内視鏡検査などの側臥位を保持し、患者様の負担を軽減します。




ピタットくん90ワイドの利用方法

時々、高齢の母が就寝中に無意識に上向きに姿勢を変えて、唾液を誤嚥しやすく、その防止です。

「完全側臥位の基本姿勢」という画像があり、ピタットくん90とイージースワローLLクッション2個の三点をセットで購入しました。

訪問看護師に喜ばれた例。

訪問看護師様

エアーマットを使用されて入るものの床ずれがひどく、(体位変換式のエアーマット等もだめでした)患部に触れず簡単に側臥位姿勢を取れるもので簡単にしきこめるようなものがあればと福祉用具事業者に相談したところ、完全側臥位支援クッションを紹介してくれました。

患部のところをあけ2つの側臥位クッションを使うと、患者様も痛みが無くずれもないので良く、介護する側もしきこみやすく大変使いやすいです。

訪問看護ステーション様

在宅療養の重度障害の患者様に対して、訪問看護師が便処置を行う際の側臥位姿勢の保持用にと考えております。

浣腸、摘便の処置を行う際には、少なくとも5分以上左側臥位になっていただく必要があり、四肢麻痺の状態の方の介助は2人態勢で行うことも。

 ピタットくんを使うことで、患者様と介護されるご家族と看護師の負担を軽減出来たらと思い購入しました。

ピタットくん90は知的財産権を出願しています。


 

ピタットくん90ワイドのカタログをダウンロードできます。

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