完全側臥位をとった時、なぜ誤嚥しにくいのか。
それは、人体構造に関係しています。
空気の流れと食物の通り道はのどで交差し、飲み込む動作には、いくつもの弁や筋肉がかかわる複雑な運動をしています。
完全側臥位になると、気管の入り口(声門)から離れた場所に座位や仰臥位の場合より多くの飲食物が貯めれる空間があります。
● 完全側臥位の効果
● 残留物を取り除くフィニッシュ嚥下について
福村先生のブログ 「楽に食べよう~完全側臥位法のすすめ」より、紹介しています。
詳しくは、こちらをクリックしてください。
飲み込んだつもりでも実際は、気管の入り口周辺に残っており、食事中や食後
に誤嚥する危険性がある。
ごっくんという飲み込む動作は、刺激による反射で起こります。安全に食物を貯め
て刺激を誘発させることが完全側臥位では期待できます。食物がなかなか飲み込
めない方に、「はい飲み込んで」と言っても反射が起こらない限り飲み込めません
ベッドをリクライニング角度30度におこし、麻痺のない側を下にした状態で横向き
になり、頭をベッドと反対側にひねる姿勢です。大変疲れる姿勢であり、再現性が
難しい姿勢です。
● 完全側臥位支援クッション(ピタットくん90ワイド)
完全側臥位は最も誤嚥しにくい姿勢ですが、体幹が後方に倒れていくと誤嚥リスクが高まります。
完全側臥位支援クッションの目的は、体幹が後ろへ倒れていくのを防ぐことです。
ピタットくん90ワイドは伸びる生地と伸びない生地でできています。体幹が後方へ崩れるとクッション部分に圧力がかかり伸びない生地が背中側に巻き付くようになり、体幹が後方へ崩れるのを防いでくれます。
推薦文
「姿勢で治る嚥下障害」
ピタットくん90ワイドは、90度側臥位を背中から支えるクッションです。
クッション部とつながったシートを身体の下に敷くことにより、クッションがずれません。
ピタットくん90ワイドを作るにあたり、形状および使い方を福村直毅先生に指導していただきました。
中度~重度嚥下障害者に対する完全側臥位法のポジショニング
咽頭側壁を下にするため肩のラインを重力方向に合わせる。姿勢を安定させるため背を丸め、股関節を曲げる。上になった足を前に出し腰を立てる。下になった肩を守るため下になった腕を前に出す。
肩のラインが重力方向に合っている。(90度側臥位)
完全側臥位は、リラックスした姿勢で頭頸部も安定しています。
脳卒中後遺症で麻痺がある方でも、自分で食事がとれる場合があり、自立して食べられることから自尊心もたもたれます。
ピタットくん90ワイドの名称とサイズ
● ピタットくん90ワイド仕様
サ イ ズ |
巾クッション部350mm / 自重シート250×長さ700×高さ150mm |
材 質 |
布帛(ポリエステル100%)、ニット( ポリエステル100%) ビーズクッション(ポリスチレン、ポリエチレン重合体) |
重 量 | 約800g |
お手入れ方法
・唾液、嘔吐、頭髪、薬剤などが生地に付着し、不衛生になった場合、洗濯と消毒ができます。
・ピタットくん90は、0.1%次亜塩素酸消毒対応の生地・発泡ビーズを使用しています。
・洗濯はぬるま湯で、手洗い後、脱水して下さい。乾燥機を避けて(耐熱75度)日陰干しして下さい。
ピタットくん90ワイドの設定方法
自重シートをニット側に折り曲げる。
折り目を背面とベッドの境にセットする。
自重シートとクッションの間に手を入れて、患者の体の下に手とともに自重シートを敷きこむ。
身体が安定するように、自重シート及びクッションを調整する。
シートとクッションの境目をベッドの真ん中に置く。
シートとクッションの境目に身体がくるように体を動かし調整する。
使用例
1.中度~重度嚥下障害者の完全側臥位法
2.唾液誤嚥の予防に
3.健側傾斜姿勢の背当てに
4.誤嚥リスクの高い方の口腔ケア
5.摘便時の側臥位
6.排泄介助の側臥位
7.床ずれ(仙骨)の体位交換
8.内視鏡検査・超音波検査などの背当てクッション
9.側臥位を安定させたい場面
ベッド上でリクライニング角度を付けた状態でも、側臥位が安定します。
身体の下にシートがあるため、リクライニング車いすでもクッションは、ずれません。
VF検査(嚥下造影検査)でも使用できます。
診察室では、超音波検査や内視鏡検査などの側臥位を保持し、患者様の負担を軽減します。
● ピタットくん90ワイドの利用方法
訪問看護師様
エアーマットを使用されて入るものの床ずれがひどく、(体位変換式のエアーマット等もだめでした)患部に触れず簡単に側臥位姿勢を取れるもので簡単にしきこめるようなものがあればと福祉用具事業者に相談したところ、完全側臥位支援クッションを紹介してくれました。
患部のところをあけ2つの側臥位クッションを使うと、患者様も痛みが無くずれもないので良く、介護する側もしきこみやすく大変使いやすいです。
訪問看護ステーション様
在宅療養の重度障害の患者様に対して、訪問看護師が便処置を行う際の側臥位姿勢の保持用にと考えております。
浣腸、摘便の処置を行う際には、少なくとも5分以上左側臥位になっていただく必要があり、四肢麻痺の状態の方の介助は2人態勢で行うことも。
ピタットくんを使うことで、患者様と介護されるご家族と看護師の負担を軽減出来たらと思い購入しました。
¥10,500
サイズ | W600×D700×H150mm クッション部:350mm ウェイトシート250mm |
材質 | 生地/ニット/ポリエステル ポリエステル100%ビーズ/PS/PE(ポリエチレン) |
個数 | 1 |
この商品について
背面の伸縮性のある生地が体の曲線にフィット 自重シートを体の下に敷くことで、体幹が動いてもクッションがずれません
ピタットくん90ワイドは、伸びる生地と伸びない生地を使用しています。体幹が後ろに倒れると、非伸縮性生地がクッションの裏側を包み込み、体幹が後ろに倒れるのを防ぎます。
用途:浣腸や腹臥位の側臥位、排泄介助側臥位、仙骨姿勢、内視鏡検査、超音波検査、その他側臥位安定用の背面クッション、姿勢の安定、姿勢の予防
用途:中等度から重度の嚥下患者の全側臥位、唾液嚥下防止、嚥下リスクの高い方の口腔ケア、健康的な前傾姿勢のサポート
サイズ:W600×D700×H150mm クッション部:350mm ウェイトシート250mm、素材:生地/ニット/ポリエステル ポリエステル100%ビーズ/PS/PE(ポリエチレン)
付属品:全面位置決めサポートビデオDVD、日本製
唾液、嘔吐物、髪の毛、薬剤などが生地に付着して不衛生になった場合は、洗濯・消毒が可能です。ピタットくん90ワイドは0.1%次亜塩素酸消毒対応生地を使用しています。
ぬるま湯で洗い、手洗いして乾燥させてください。タンブラー乾燥は避けてください(耐熱75度まで)日陰で干してください。
口から食べることは、人生の大きな喜びの一つです。
しかし、病気や加齢によって、その喜びを諦めざるを得ない方もいらっしゃいます。
私たちは、そのような方々にも、最期まで口から食べることを諦めてほしくないという強い想いを持っています。
そこで、口から食べるのが難しい方、または医師から口から食べることを禁止されている方でも、完全側臥位という体位で食べられる可能性があることをお伝えするために、7回にわたるメール配信とZoomサポートをご用意しました。
このメール講座では、完全側臥位のメカニズムから、有効な症状や障害、そして私たちの想いまで、幅広くお伝えします。
ぜひ最後までお読みいただき、Zoomサポートにお申込みください。
メール配信スケジュールと内容
【『最期まで口から食べ続けるサポート』の全体像】
7回に渡る「最期まで口から食べ続けるサポート」の全体像です!必ず全部目を通してください。
そして、口から食べる希望を諦めないでください
1回目:もう口から食べることを諦めますか?~嚥下障害と完全側臥位の可能性~
2回目:なぜ完全側臥位だと食べられるのか?~透明喉モデルで見る嚥下のメカニズム~
3回目:もしかしたら、家族も食べられる?~食事中の症状から見えてくる可能性~
4回目:「うちの家族はもう無理…」そう思わないでください ~病気や障害に関係ない完全側臥位の可能性~
5回目:どこで過ごしているかで変わる?~環境と完全側臥位の可能性~
6回目:諦めないでください!~完全側臥位法にかける私たちの想い~
7回目:もう一人で悩まないでください~Zoomで完全側臥位での食事介助を徹底サポート!~
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