口から食べられない
口から食べるのは難しいと言われた
食べる意欲があるのに、食べることを禁止されている
手を握り、誤嚥してもいいから口から食べたいと懇願された時、手を振りほどきますか
食べることが大好きで、「美味しい」の一言を聞く普通の日々を過ごしたい
食べる意欲がなくなり、静かに最期を迎える日を家族で過ごしたい
高齢化に伴い嚥下障害が増えている日本で、あることができるかできないかで悩みや願いが叶う方と、叶わない方が出てくるとても不幸な格差が起こっています。
高齢や疾病、傷害により何らかの嚥下障害が生じると
座位から背中を倒す(リクライニング位)で食べることが多くなります。
その状態で嚥下検査をすると誤嚥リスクがあるから、口から食べることを禁止される方がいます。
ところが完全側臥位法で嚥下検査をすると座位やリクライニング位で禁止された人の6から7割は口から食べられています。
つまり最初に受診した医療機関が、完全側臥位法を行う医療機関なのか、完全側臥位法を実践できる医療従事者と出会うか 出会わないかで口から食べられるか食べられないかが分かれます。
残念ながら、完全側臥位法受診格差があるのが現実です。
医療機関のホームページを見てもわからないです。
完全側臥位で食べると、誤嚥リスクがなく食べられる根拠を嚥下造営検査(VF動画)で解説します。
ただし、全員が食べられるわけではありません。
完全側臥位は、従来の仰臥位と比較すると
飲み込む前後に飲食物が、誤嚥しない安全な場所にたくさん貯められます
・首の側面に沿った空間は、気管の入り口(声門)より下側に広がり誤嚥しない空間になる。
・舌を超えたところから梨状窩(りじょうか)まで繋がった空間であり、15~20㏄ほど貯められる。仰臥位(ぎょうがい)では梨状窩(りじょうか)や喉頭蓋谷(こうとうがいこく)などに3㏄ほどしか貯められない。
完全側臥位の利点
・飲み込み前後の誤嚥を予防できる。
・飲食物がたくさん貯められ、嚥下反射が起こりやすくなる。
・一回の嚥下で飲み込める量が多いので、口からの栄養摂取量が多く取れる。
・安全に食べる訓練ができる。
・胃より高い位置に口があるので、胃から飲食物が逆流しにくい。
・嘔吐しても口から直ぐに吐きだせる。(救命救急の回復体位)
いかがでしたか、完全側臥位になると食べ物は重力によって、
口⇒喉⇒食道と下側を通過するのが分かったと思います。
その通り道は、肺の入口より低いところを通るので誤嚥しないことがわかります。
あなたは、今日このページを見られたのは口から食べられる可能性を探していたのではありませんか。
完全側臥位だから、必ず食べられるとは限りませんが、やらずに、見殺しにしますか。後悔しませんか。
ご家族または介護職の方が、
完全側臥位で食べられる可能性があるかどうか見極める方法をお伝えします。
VF検査できなくても
次のことが分かれば、食べられる可能性があります。
食事中の症状として
その様な時に、完全側臥位になるとむせがおさまったり、喉のゴロゴロがなくなると食べられる可能性があります。
症状では
1. 水分でむせたりする。
2. がらがら声がする。
3. 飲み込んでも食べ物が残る方
・食事中の誤嚥(ごえん)を予防できる。
・一口量が多く取れるので、口からの栄養が多く取れる。
・口から食べていない期間が長くても、誤嚥リスクが少ないので安全に食べる訓練ができる。
・横になると胃より高い位置に口があるので、重力に逆らって胃から飲食物が逆流しにくい。
・嘔吐しても口から直ぐに吐きだせる。(救命救急の回復体位)
座位や仰臥位でむせたり、ガラガラ声がし出すと姿勢を変えることを考えてみてください。
横向きになって、むせやガラガラ声がなくなると口から食べられる可能性が高いです。
まず、
・とろみ水で飲み込めるか。 次に
・ヨーグルトが飲み込めるか。 次に
・ペースト食と食形態を変えてみてください。
途中でガラガラと鳴りだすと口から食べさせるのはやめましょう。
しっかりとろみ水で喉に溜まった物を飲み込んでください。
完全側臥位とは、横向きになりベッド面に対して、両肩を結んだ線が垂直になる姿勢です。この姿勢では、左右どちらかの首の側面が真下になり、口から食道までの食材の流れを、重力を利用し首の側面に流すことができ、
飲食物が気管に入らないので、食事中に誤嚥しにくくなります。
完全側臥位で安全に食べるポイント1
背中へ倒れこむと誤嚥リスクが増すので、倒れないように福村直毅医師の指導のもと開発した完全側臥位支援クッション「ピタットくん90ワイド」が適しています。
褥瘡予防の三角クッションは、誤嚥促進姿勢を作るので使用しないでください。
完全側臥位支援クッション(ピタットくん90ワイド)を使って安全な完全側臥位を保つ姿勢調節方法を紹介いたします。
これは、基本中の基本です。完全側臥位が崩れると誤嚥リスクが増し、むせたり喉がゴロゴロします。
姿勢保持ポイント
・首の側面が真下に保持できるようにすること
・背中側へは崩れさせない
・肩のラインと骨盤が垂直に保てるように整える
・枕は顔を上向きにした状態を保てるようにする
完全側臥位で安全に食べるポイント2
福村弘子看護師が考案した完全側臥位用食事枕「ふたこぶラックン」が適しています。
安全に食べるためには、食事中に頭頚部が安定していると飲み込みに必要な多くの筋肉が100%発揮できる。
三角枕は、後屈を予防でき頚部前屈しやすくなる。
ふたこぶラックンを使って、安全に飲み込める頭頚部を保持します。頭がしっかり保持されると首周りの筋肉は飲み込むことだけに集中して使われますので、楽に飲み込めます。ふたこぶラックンの使用方法を紹介いたします。
完全側臥位でとても重要なところになります。
・麻痺(まひ)がないほうの手で食べられ方もいます。
・15㏄~20㏄(大さじ)ぐらい口の中に入れても誤嚥しません。
・横向きに寝ているので疲れません。
・誤嚥しないでたくさん食べられます。
※食後に水またはとろみ水で貯めている食材を飲み込んでください(フィニッシュ嚥下)。
8.回復体位調整(唾液誤嚥予防姿勢)3m3s
9.唾液誤嚥について 34s
10.唾液の色について 2m12s
誤嚥性肺炎の大半が唾液によると言われています。唾液誤嚥予防の回復体位について、健和会病院 福村弘子摂食嚥下認定看護師が説明。
完全側臥位頚部回旋(ふたこぶラックン)2m45s
2016年からこのホームページを開設し、完全側臥位法の情報発信をしてきました。
これまで、沢山のご家族や施設の方から相談を受けて、私も悩み続けてきました。
2016年の「やってみよう完全側臥位法」からはじめて、都度内容を変更してきました。昨年あたりから、「やってみよう」の時期は過ぎたと感じておりました。完全側臥位にすれば食べられる方が確実にいます。チャンスを遅らせるとだんだん食べ難くなり悩み続けるご家族を何人も見てきました。2024年からは、新たなキャッチコピー「今すぐやる完全側臥位法」の時期に来たと感じています。
医療分野に定着するまでには、まだまだ時間がかかります。あと5年なのか10年なのか分かりません。それまで待てるはずがありません。確実に、食べられる方を増やしたいです。気づいておられないご家族が多いのですが、在宅介護される方は、家族の想いを通すことがしやすいです。
悩む時間があるのなら、まず横になって食べられるか。試してみませんか。
唾液が多くて喉がゴロゴロしたとき、吸引するのでなく、完全側臥位にして喉のゴロゴロがなくなり、呼吸がしやすくなれば、食べられる可能性が高いです。
家族で簡単に試すことができます。病院に行く必要はないです。
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